食用として取り扱われてきたすっぽんですが、その歴史は古く、江戸時代にはすでに滋養強壮の食べ物として庶民に親しまれていました。当時は安く売買されていましたが、現在は高級食材であり、身近ではあまり見かけない食材となっています。
そのため、噛まれると危険という漠然としたイメージが先行し、どのような生き物かどうかわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回はすっぽんの生態と魅力についてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
すっぽんの生態
まずは、あまり知られていないすっぽんの生態について解説していきます。
すっぽんとはどんな生き物?
すっぽんは爬虫綱カメ目すっぽん科に属する生き物であり、カメの仲間です。陸水で活動するカメに対し、産卵のときと日光浴を行うとき以外は基本的に水中で生活しています。
また、あまりきれいではない水の中でも生きていくことが可能です。タニシなどを好んで食べますが、水草なども食べられるので、適応能力が高い生物だといえるでしょう。
すっぽんの性格
基本的に神経質で臆病な性格をしており、わずかな物音や人の気配を感じるとすぐ逃げてしまいます。また、首を伸ばして呼吸するときも、水面から顔を覗かせて周囲の様子を伺うようにしています。
すっぽんは足が速い?
カメの仲間なので動きが遅いと思われがちですが、水かきを使って俊敏に泳ぎます。また、地上でも走ることができ、足の速さに驚く方も多くいらっしゃいます。
すっぽんの寿命・大きさ
平均寿命は30年前後といわれていますが、100年以上生きるケースもあります。平均的な大きさは40センチ程度ですが、大きくなると60センチ程度まで成長する個体も少なくありません。なお、甲羅がやわらかいこともあり、体重はほかのカメと比べて軽めになっています。
すっぽんは究極の進化系
すっぽんは、体内にたくさんの不緩和脂肪酸を持っています。不緩和脂肪酸とは生きるために大切な脂肪酸であり、この不飽和脂肪酸によってすっぽんは厳しい氷河期を乗り越えてきたといわれています。
不緩和脂肪酸は、人間の身体にとっても重要な成分ですが、人体では生成することができません。そのためサプリなどで補う人も増えており、その需要も徐々に高まっています。
カメとの違い
すっぽんとカメは似ているように見えますが、甲羅・歯・手足など、比較してみると少々異なる部分があります。
甲羅
カメの甲羅は背骨が変化してできた骨でできており、その形状も大きく盛り上がっています。一方、すっぽんの甲羅は厚い皮膚でできており、円形で平らな甲羅となっています。
手足
すっぽんの指は泳ぎやすいヒレ状になっています。また、カメの皮膚にはウロコがある一方、すっぽんにはそれがありません。そのため肌がすべすべしており、触れた感覚も違います。
歯
歯が生えているカメもいますが、すっぽんには歯がありません。すっぽんの「噛みつきが強い」といわれるのは、顎の力を使って噛みついているからです。
やわらかい甲羅では身を守ることができないので、強力な顎の力を使って相手を撃退します。一度噛みつくとなかなか離さないのは、臆病な性格からくる警戒心によるものです。また、個体によっては人間の指を噛みちぎることができるほどの強い顎の力を持っています。
食材としての魅力
すっぽんは、爪や一部の臓器以外は食べることができます。ここからは、食材として使える部位について解説します。
甲羅
甲羅にはコラーゲンが豊富に蓄えられています。甲羅自体は食べられませんが、甲羅のまわりにあるエンペラという部分を煮込んで食べます。また、甲羅を粉末状にして、サプリメントの材料にしていることも少なくありません。
肉
すっぽんの肉には脂身があり、鶏肉のような淡泊な味わいが特徴となっています。また、すっぽんから取れる出汁にはうま味が詰まっており、鍋や雑炊などに適しています。
血液
すっぽんの生き血には、アミノ酸・ビタミン・ミネラルなどおおよそ人間に必要な栄養素が凝縮されています。そのまま飲むと生臭いかもしれませんが、日本酒やワインといったアルコール度数の高いお酒で割って飲むとその生臭さも気にならなくなります。
旬の時期
冬場に出回るすっぽんは主に養殖物で、旬のものは夏場にしか食べられません。しかし、質の高い養殖物も多く、1年を通しておいしくいただけます。
まとめ
一般的に食材として有名なすっぽんですが、詳しい生態のことまで知っている人はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。食材としてだけでなく、生き物として見ることでよりすっぽんに興味を持てるようになるでしょう。
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